インド最北の地、ラダック(Ladakh)。
そんなラダックの中でも、高く険しい山脈によって周囲と隔絶されたザンスカール(Zanskar)地方。
そして、そんなザンスカールの中でも、最寄の集落から険しい崖道を歩いた先にあるプクタル・ゴンパ(Phuktal Gompa)。
断崖絶壁に空いた洞窟の周辺にへばりつくように建てられた僧院は、まるでCGのような外見をしています。
まさに、ラダック旅のクライマックスとでもいうべき秘境です。
この記事では、とにかくアクセスが困難なプクタル・ゴンパについて解説します。
アクセス
レーからこのゴンパに行くには、何回か車を乗り換え、最後は徒歩で行く必要があります。
順を追って説明します。
①レー→パドゥム
ザンスカール観光の拠点となるのはパドゥム(Padum)という村です。
レーからは直行のバスが出ていません(2022年6月時点)。
一旦カルギルという街まで行き、そこからシェアタクシーに乗り換える流れになります。
カルギルのバスターミナルとタクシー乗り場は隣接しています。
シェアタクシーは相乗りが基本となるので、やや使い勝手が悪いです。
時間がない人は車をチャーターするということになると思います。
参考>>パドゥムの観光情報
②パドゥム→プルニ(Purne) or チャー(Chah)
パドゥムから、麓の集落であるプルニかチャーへ行きます。
パドゥム村内にはツアー会社がいくつかあるので、そこで相談をすれば車を手配してくれます。
ぼくは、プルニ方面へ行く村人たちが乗るタクシーに便乗させてもらいました。
運賃は1,000ルピー、所要時間は4時間でした。
プルニかチャーからは歩いてゴンパまで行くことになります。
危険な山道を2時間ほど歩くことになります。
到着が遅くなった場合は、プルニかチャーで1泊した方が安全です。
ぼくはプルニのゲストハウスで1泊しました。
キャンプサイトはいくつかありますが、ゲストハウスの数は限られています。
ぼくは地図で示したゲストハウスに宿泊しました。
食事付きで1,100ルピーです。
③プルニ→プクタル・ゴンパ
ツォラプ(Tsarap)川を遡るようにして、ひたすら渓谷沿いを歩いて行きます。
途中までは車輪跡のある車道(?)が続いていますが、間も無く行き止まりになります。
行き止まりの少し手前に、谷底へ伸びる「道らしきもの」があります。
雪崩跡のような道を下ると、ひたすら一本道が続いています。
かなり危険な道もあります。
谷底に落ちないように気をつけましょう。
危険な山道を1時間ほど歩くと、真新しい橋にぶつかります。
橋を渡って、15分ほど道なりに歩くと、ついに赤い山門に到着します。
これが、プクタル・ゴンパです!
ゲストハウス
山門をくぐってすぐのところに、僧侶が運営しているゲストハウスがあります。
部屋は山小屋のようで清潔感があります。
食事付きで1,200ルピーです。
プクタル・ゴンパ
お目当てのゴンパは、ゲストハウスからさらに10分ほど坂道を登ったところにあります。
ゴンパの最上階部分に洞窟があり、その中に本堂が建立されています。
近くにいる僧侶か少年僧が案内してくれます。
本堂の近くには、キッチンがあります。
ちょうど昼前の時間帯に行ったら、昼食をお裾分けしてくれました。
昼食は具のない大きな蒸し饅頭と野菜スープでした。
質素なメニューですが、量がとても多く、お腹いっぱいになりました。
ゴンパの対岸には緑豊かな集落があります。
先ほど渡った橋を戻ることになりますが、1時間弱で行くことができます。
対岸の集落からはゴンパが真正面から見えるので、時間がある人はそちらにも行ってみるのをおすすめします。
夕方頃は少年僧たちの自由時間のようで、一緒におしゃべりをしました。
みんな、ザンスカール出身のようです。
まとめ
訪れるのがかなり難しい場所ですが、その分、息を呑むような光景を見て、貴重な体験をすることができます。
数日程度の旅行ではなかなか訪れることができませんが、ザンスカールまで行くことがあれば、ぜひここまで足を伸ばしてほしいと思います。