先日、チェンナイ市内で開催されたマラソン大会に出場し、42km走って来ました。
この記事では、南インドのマラソン大会の様子を紹介します。
インドでマラソン⁉︎
本題に入る前に、「インドでマラソン」ということが想像できるでしょうか。
何と現在、インドではマラソンがブームになっていると言っても過言ではないのです。
2019年に世界陸連が行った調査によると、インドにおけるランニング人口は10年間で2倍以上に増えたとされ、これは世界でも最大の伸び率です。
インドは肥満大国。
経済的に豊かになった人たちを中心に健康意識が高まり、ランニング人口が増えているようです。
実際、ぼくのアパートは富裕層が集まるエリアにあるのですが、家の周りの路地でランニングやウォーキングをしている人の姿をよく見かけます。
大会概要
ぼくが参加した大会について、軽く説明します。
大会名:Kalaignar Memorial International Marathon 2022
開催日:2022年8月7日(日)
種 目:5km、10km、ハーフ、フル
大会名に冠せられた「Kalaignar」という人物は、絶大な人気を誇った元タミル・ナドゥ州知事。8月7日は彼の命日です。
ちなみに、現在のタミル・ナドゥ州知事は、彼の長男が務めています。
このマラソン大会では、4つの距離種目が設定されいました。
スタート時刻は距離によって異なりますが、フル部門は早朝の4時スタートでした。
インドや東南アジアなどの熱帯地域のマラソン大会は、昼間の暑さを避けるために早朝にスタートすることが多いです。
スタートパック
大会の前日と前々日にスタートパックの配布がありました。
会場では伝統的な応援ダンス(?)が爆音で披露されていました。
スタートパックの中身は、Tシャツ・ビブス・ビスケット・フルーツジュース・痛み止め軟膏、でした。
大会当日
フルマラソンは早朝4時のスタート。
事前に受け取ったメールでは、「3時半までに集合するように」と書かれていましたが、時間通りに行っても特に何かあるわけではありません。
スタート付近では警察官が大量に集まっていました。
元州知事名を冠した大会だけあって、運営にも気合いが入っています。
早朝ですが、ここでもタミルの伝統的な音楽の生演奏がされていました。
午前4時、いよいよスタート!
当たり前ですが、あたりはまだ真っ暗です。
気温は25度くらいで、涼しく走りやすいです。
フルマラソンの30分後にハーフ部門のスタートがあり、しばらく団子になって進みます。
午前6時頃、日が昇り明るくなります。
幸い、この日は曇天で、日が完全に昇りきっても気温は上がりませんでした。
体感的に、30度は越えてなかったように思います。
定期的に給水所があります。
水やスポーツドリンクのほか、スイカなどのフルーツやビスケットなどが置かれていました。
一部、交通整理がされていない区間がありました。
脇をバスやトラックが走り抜けていくので、要注意です。
ゴールまで残り5kmほどというところで、5km部門のランナーたちと合流しました。
5kmに出場している人たちはランニングを楽しむというより、お祭りに参加しているような感じで、談笑しながらダラダラと歩いている人が多かったです。
出場者数が途方もなく多いので(1,000人くらい?)、かなりごちゃごちゃしています。
ゴール付近は人混みがすごく、通勤ラッシュの電車内のようでした。
全体を通して見ると良い大会でしたが、最後だけは残念な感じでした。
殺人的な人混みの中、何とか参加賞のメダルを受け取って、マラソン大会は終了。
まとめ
参加前は「インドのマラソン大会ってどんな感じだろう……?」と不安に思っていましたが、実際に走ってみるととても楽しい大会でした。
サンダルや裸足で走っている人がいたり、野良牛が目の前を横切ったり、南インドらしさも味わうことができました。
参加者同士で声を掛け合ったりして、温かい雰囲気の大会でした。
チェンナイのみならず、インドの各都市でマラソン大会は頻繁に開催されているようです。
5kmや10kmなど、初心者でも参加しやすい距離もあります。
参加費は日本よりも安いため、ぜひエントリーしてみてはいかがでしょうか。