旧市街に位置するロックフォート(Rock Fort)は、ティルチラパッリ(Tiruchirappalli)を代表する観光地の一つです。
名前の通り、かつては要塞として機能していた岩山で、今は岩の中にヒンドゥー寺院があります。
岩山の頂上にも寺院があり、町全体を見晴らすことができます。

参考>>ティルチラパッリの安宿レビュー

参考>>旧市街の観光情報

場所

旧市街の北の方にあります。
ガンディー市場のところから、ビッグバザールの目抜き通りに入ると、正面に存在感のある岩山が見えてきます。

歴史

西暦580年にパッラヴァ朝によって築かれた洞窟寺院が起源とされています。

その後、さまざまな王朝が興っては滅んでいく過程で、16世紀頃にマドゥライのナーヤカ王によって要塞化されました。南インドにおける植民地支配を進めていた大英帝国が、対フランスとの戦争でこの要塞を利用して勝利するといった、歴史的な役割も果たしています。

要塞としての機能を失った後は、もともとのヒンドゥー寺院としての役割を取り戻し、今ではティルチラパッリ市民の信仰の中心となっています。

岩山潜入

ロックフォートの入り口には、宗教関連グッズを扱う露店が何店か軒を連ねています。

この先に靴を脱ぐ場所があって、いよいよ岩山の内部を登っていきます。
岩山の中は綺麗にくり抜かれていて、石の階段が作られています。

残念ながら内部は写真撮影が禁止のようですが、ひたすら石の階段が続くだけです。
長部付近にあたる岩山の出口のところにヒンドゥー寺院がありますが、ここは非ヒンドゥー教徒は入ることができません。

岩山を出ると、頂上までは後少しです。

なお、階段は全部で437段あるとされています。
途中で休憩している人も見かけましたが、健康な成人なら一息で登れると思います。

頂上から

頂上にも小さなヒンドゥー寺院がありますが、ここは誰でも入ることができます。
ガネーシャを祀っています。

頂上からの見晴らしは最高です。

川の向こうには、ティルチラパッリを代表する観光名所の一つであるランガナータスワーミ寺院が見えます(3枚目写真の左側)。

いつ見ても爽快な景色ですが、個人的には日没前に訪れるのをおすすめします。

夕日に赤く染まった街並みが最高に美しいからです。

街の彼方に沈む真っ赤な夕日も拝むことができます。

月にぼんやりと照らされる風景も美しいです。

ロックフォートの周囲は夜になると活気が出始めるので、そのまま夜の街を散策すると楽しい経験ができます。

注意

インドのヒンドゥー寺院は、仏教寺院と比較して服装の規則が緩いですが、このロックフォートは短パンが禁止されています。
長ズボンであればいいので、ジーンズやジャージなどラフなものでも問題ありません。

ロックフォートを登る時だけ、インド風の腰巻であるドーティを巻き付けるという方法もあります。
ちょっとややこしいのですが、同じくインド風腰巻であるルンギーは禁止となっているので、注意してください。
最初から長ズボンを履いていくのが、トラブルがなくて楽だと思います。

まとめ

時代ごとに重要な役割を果たしてきたロックフォート。
今ではティルチラパッリの象徴となっています。

頂上からの眺めは最高なので、ヒンドゥー寺院に興味がなくても登ってみる価値はあります。
やや勾配は急ですが、15分もあれば登れてしまう手軽さなので、ぜひ何度も足を運んでみてください。
時間帯によって、街並みの見え方が変わると思います。

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